慶應連合三田会機関誌である「三田ジャーナル」2026年05月 第347号に、「2026年三田会結成」に関して会長挨拶をご掲載いただきました。
このたび、私たち2026年卒業生による三田会を結成する運びとなりましたことをご報告申し上げるとともに、本会の発足に際しご挨拶を申し上げます。
私たちは慶應義塾において、多様な価値観に触れながら学びを深め、仲間と切磋琢磨しつつ学生生活を送ってまいりましたが、その歩みは、社会の前提が根底から覆されるような、激動の時代と重なっておりました。日常のあり方が劇的に変容し、世界情勢が混迷を深める中で、私たちは変化を遠くから眺めるのではなく、その只中で考え、選び、支え合いながら前へ進むことの重みを学んでまいりました。
これから踏み出す社会は、長きにわたる停滞を突き抜け、新たなパラダイムへと移行する過渡期にあります。従来の仕組みや価値観の延長線上だけでは、もはや解決し得ない課題が山積する今、私たちに求められているのは、現状維持という安住の地を捨てる勇気ではないでしょうか。自ら問いを立て、新しい形を構想し、未踏の領域へと挑戦していく。その役割を担う旗手こそが、福澤諭吉先生の教えを胸に、独立自尊の精神を体現して社会へ羽ばたく塾員であると確信しております。
三田会は、単なる同窓の懇親の場にとどまるものではありません。異なる分野で新たな一歩を踏み出した塾員たちが、それぞれの経験や知見、そして志を持ち寄り、再び交差する場所です。「半学半教」の精神のもとに刺激し合い、「社中協力」の理念のもとに立場を超えて支え合う。そうした有機的なつながりこそが、次代を切り拓く強靭な力へと昇華していくものと考えます。
福澤先生が、「全社会の先導者たらんことを欲するものなり」と示されたように、塾員に求められるのは、単に社会に適応することではなく、より良い社会の実現に向けて自ら行動することにあります。国を支えつつも、ただ国に頼るのではなく、既成概念や不合理な仕組みに対しても臆することなく向き合い、変革を求めていく。その気概を持つことこそ、今を生きる私たちにふさわしい責任であると考えます。2026年三田会は、先達が築いてこられた尊い伝統を受け継ぎながらも、それに安住することなく、既成概念にとらわれず、時代にふさわしい三田会の姿を主体的に築いてまいります。
結びに、三田会の活動を長年にわたり支えてこられた先達の皆様に深甚なる敬意を表しますとともに、本会が真に意義あるものとして成長していくため、何卒格別のご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。未熟な私どもではございますが、塾員としての責任と誇りを胸に、先達の歩みに学びつつ、慶應義塾のさらなる発展に微力を尽くしてまいる所存です。皆様の変わらぬご厚情とお力添えを心よりお願い申し上げ、結成のご挨拶とさせていただきます。
2026年三田会会長 佐々木菜緒
本記事は「デジミタ」からもご覧いただけます。
「三田ジャーナル」について
三田ジャーナルは、慶應義塾大学の同窓会組織である「慶應連合三田会」が発行している機関紙です。全国各地や職域などの三田会活動の紹介、慶應義塾の最新動向やニュース、活躍する卒業生や各種イベント・大会の案内について案内しております。本機関紙は、オンラインサービス「デジミタ」(登録はこちら)からご確認いただけます。

