本年ご卒業を迎えられる皆様、誠におめでとうございます。この度、2026年三田会代表を拝命いたしました、佐々木菜緒と申します。晴れて塾員となられる皆様と母校慶應義塾とを結ぶ一端を担うこととなり、身の引き締まる思いでおります。
慶應義塾では、卒業生を単なるOB・OGではなく、義塾を支える「社中」の一員である「塾員」として捉えます。三田会は、福澤諭吉先生が説かれた「社中協力」の精神を源流とし、卒業後も志を同じくする仲間が結び合う場として発展してきました。時代が移ろっても、互いに支え合い、高め合う理念は脈々と受け継がれています。
振り返れば、私たちの学生生活は社会の大きな変革期の中にありました。当たり前の日常が制限される日々も経験しました。しかし、その難局を工夫と支え合いによって乗り越えてきた経験は、「人と人とのつながりの尊さ」を改めて教えてくれたように思います。
今日、AIの進展をはじめ、社会の仕組みや働き方、価値観までもが大きく変わりつつあります。効率や合理性が加速度的に追求される時代だからこそ、私たちに問われるのは、人と人とが直接関わり合い、信頼を築き、志を語ることの意味ではないでしょうか。互いを敬い、挑戦を後押しする絆は、思い出の共有に留まらず、これからの社会を動かす真の原動力であり続けます。
2026年三田会は、こうした価値を礎に、多様な視点を取り入れた開かれた集いでありたいと考えております。伝統に学びつつ、次代にふさわしい形を模索し、切り拓くその歩みは、実学の精神にも通じるものと信じております。
慶應義塾で得たご縁を「一生もの」として育む場として、2026年三田会を共に創り上げて参りましょう。幹事一同、皆様の新たな門出を支え、つなぎ、広げていく役割を誠実に果たしてまいります。新たな結びつきが、それぞれの未来、そして社会を力強く照らすことを願い、結成のご挨拶といたします。
2026年三田会代表幹事 佐々木菜緒(総合政策学部)
